近年の環境問題として、マイクロプラスチックというものが問題視されています。
これは発泡スチロールやビニール袋を誤って捨てた時に、
紫外線や風などの影響によって粉々になり
地面や水に入り込んでしまうことです。
粉々になったプラスチックごみは川や海を汚染するだけでなく、
有毒物質を包み込んでしまうので人間を含めた生態系を壊してしまいます。
このプラスチックごみの問題が世界中で認識されることで、
プラスチックに頼らない新しい生活様式の構築が急務となっているのです。
そのプラスチックごみを出さない生活様式をするために、
日本では古来から受け継がれてきた文化の価値が
再認識されるようになっています。
その受け継がれてきた文化というのが、江戸時代において
銭湯に行くための道具を運ぶために用いた風呂敷の存在です。
風呂敷は大きな布を正方形に切り取り、その中央に荷物を入れて
包み込むことで持ち運びをする道具です。
風呂敷の利点としては折りたたむことで持ち運びが楽というだけでなく、
布の大きさで包み込めるものであれば簡単に運ぶことが出来る点になります。
その需要の高まりから様々なカラーリングの風呂敷が誕生しており、
自然環境にやさしいエコバッグとして活用されているのです。
新しい活用法としてアウトドアでの使い方
エコバッグとしての価値を見出された風呂敷ですが、
その利便性が老若男女に認識されることで
色々な活用法が編み出されています。
その新しい活用法の一つが、キャンプやグランピングといった
楽しいアウトドア活動で利用することです。
どんな活用法があるのかというと、バーベキュー用品を
包むだけでなく、食事をするときに座るときの座布団の代わりです。
実は江戸時代の風呂敷の活用法として、お風呂から出た後の
休憩の際にお尻部分が汚れないように敷く方法がとられています。
野外で設置されている木材や椅子を座るために使うにしても、
砂やほこりがついているので汚れたくないという人に
風呂敷を座布団代わりにすることで汚れずに済むのです。
それ以外にも、アウトドアにおいて注意したいのがケガです。
自然の中を散策するので、どんなに注意していても転んで
けがをする、もしくは蛇や毒虫に噛まれるリスクは存在します。
もしケガや毒のある生き物に噛まれたときに、風呂敷を持っていれば
止血や骨の補強具として利用することが出来るのです。
そのほかにもペットボトルがないときの水を運ぶ手段や、
カロリーメイトなどの携帯用食品を包んでおくことで
遭難した際にも利用することができます。